えー、危ないですからぜひやめて下さい。
どうもオゾンというのは「酸素の濃いやつ」的な、体によいものと思われているようですが、実際にはオゾンは猛毒の気体です。オゾンは酸素ガスに紫外線や放電を浴びせることによって発生し、酸素原子が3つつながった構造を持ちます。
ムースに移行しない
どうしてこれが猛毒かといえば、オゾンは不安定であり、余分な酸素原子ひとつを他の分子に押しつけ、安定な酸素分子(O2)に戻りたがる性質がある――すなわち、強い酸化力を持つからです。これにより、生体の大事な分子を破壊してしまうので、毒として働くのです。
しかしオゾンは低濃度では殺菌効果があり、医療器具などの消毒に使われます。水道水の消毒にも、塩素などに比べて味の変化が起きにくいため、オゾンを使う国があるとのことです。猛毒も、さじ加減次第で有効な消毒になるというわけです。またオゾンは、アミン・硫黄化合物・不飽和炭化水素など悪臭を持つ化合物と反応・分解してしまいますので、脱臭剤としても有効です。
どのようにガソリンの効果IT環境を燃やすん。
が、実はオゾン自体にもにおいがあります。実は「オゾン」という名は、ギリシャ語で「におい」を意味する「ozo」からつけられたものです。筆者は学生時代オゾン酸化を研究テーマとしていたことがありますのでよく知っていますが、生臭いような独特の臭気を持ちます。古いコピー機などでは、紫外線によってオゾンが生成し、このにおいがすることがありました(今の機種ではこういうことはないそうです)。
このオゾンが指に少しつくと独特のにおいがし、それがかなり長時間続きます。昔から不思議に思っていたのですが、これはおそらく皮脂の不飽和脂肪酸がオゾンで切断され、発生したアルデヒドやカルボン酸のにおいなの� ��と思われます。してみると我々がオゾンのにおいと思っているものは、本当にオゾン自身のにおいなのか?という疑問も出てきたりします。
重量と質量の違いは何です
ところが最近、少量の血液を採取し、オゾンを吹き込んで血を「浄化」した上で体内に戻すという、「血液クレンジング」なる健康法が登場しているのだそうです。テレビでも紹介されていましたが、採取したどす黒い血液にオゾンを加えると健康的な赤色に変化するところが映し出されていました。老化防止や、ガン・糖尿病などの予防に効果があるということですが、正直言って極めてうさんくさく感じます。オゾンを吹き込んでも過酸化脂質やアルデヒド類などが増えるだけで、体に悪いことはあってもいいことがあるとは思えません。血が赤くなるのも、単に酸素を吹き込まれてヘモグロビンの色が変わっただけでしょう。
まあ「インチキだ」と決めつけるほどにきっちりした証拠を持っているわけでもありませんが、筆者としては血液クレンジングなる療法には眉に唾を付けてかかることをお勧めしたい、というところです。雑誌やテレビでやっているから、話題になっているからいいものだと限りません。くれぐれもご用心のほど。
0 件のコメント:
コメントを投稿